三俣山荘テント3泊+周辺ピークハント


登山日

2023/09/7~2023/09/10

 

レポ

今回の計画は次のとおりです。

1日目:新穂高双六岳→三俣蓮華岳→三俣山荘(テント泊)

2日目:三俣山荘→黒部五郎岳→太郎平→雲の平→三俣山荘(テント泊)

3日目:三俣山荘→鷲羽岳水晶岳高天原温泉→三俣山荘(テント泊)

4日目:三俣山荘→三俣蓮華岳双六岳新穂高

三俣山荘にテントを貼り3泊し、身軽な状態で周遊する予定でした。

実績としては2日目が強風と雨のため黒部五郎岳ピストンとなりましたが他は予定通りとなりました。

 

1日目。

新穂高の無料駐車場で前日(水曜日)夜から車中泊です。駐車場はさすがに平日ど真ん中なだけあってかなりの数空いてました。

 

木曜4時頃出発です。

新穂高から小池新道でわさび平、鏡平、弓折乗越。慣れたもんです。

最初は霧雨の中を歩きましたがやがて快晴に。左俣林道に雲海ができてました。

途中の秩父沢出合ですが水が枯れていました・・。お盆に来た時はザーザーに流れてたのになんてこった・・。今年の北ア渇水の深刻さが伺えます。(僕が知らないだけだけでよく枯れるのかもですが。)

 

弓折乗越まではいい天気でしたが徐々に曇ってきました。

双六岳を過ぎる頃にはどんより空です。

そのまま三俣蓮華、三俣山荘まで晴れませんでした。

途中、黒部五郎岳薬師岳が見えたり見えなかったりです。

 

三俣山荘着。3日間ここでテント暮らしです。

やはり渇水状態が深刻なようです。もともとテント場に水場があるのですが元々利用してた水源は枯れてしまったようで別の水源から引いてかろうじて利用可能な状態らしいです。この日から3日間はちょろちょろですが一応水場は生きていました。

さて、特筆すべきは三俣山荘の食事。

夕食にジビエシチューが提供されますがこれが実においしい。

テント泊でも受付時に申し込むことで食べることが可能です(やや高いですが致し方なし)。

5時からの夕食を終えるとちょうど夕暮れの時間。

やや雲が被ってましたが非常に凛々しい鷲羽岳を見ることができました(扉写真)。

 

2日目。

台風が来ました。

朝2時に出発し黒部五郎岳を目指しますが強風と雨が苦しい。

なんとか黒部五郎岳にたどり着きましたが正直しんどかったです。

さて景色ですがまあ白いですね・・。

黒部五郎岳カールもご覧の通り。これはこれで雰囲気ありますがやはり晴れたカールが見てみたい。

この後太郎平経由で雲の平に行く予定でしたが風雨がしんどかったためピストンで三俣に戻りました。

テントも風邪で飛ばないか心配で・・。

この日はずっとこんな感じ。小屋でゆっくり食事を楽しみました。

喫茶が実に充実しています。

3日目。

予報では曇りのち晴れ。

朝2時から水晶岳に向けて出発します。

真っ暗なうちに鷲羽岳を抜けます。

ちょうど5時ごろ水晶岳に到着。

見事に真っ白でした・・。

1時間ほど粘りましたが晴れてこないため高天原に向かいます。

途中のガスった稜線。雰囲気出てます。

泉沢の頭にて徐々に晴れてきました。

赤牛岳方面の稜線、素敵ですね。いつか歩きたい。

高天原方面にはうっすら虹も見えました。

さてここから高天原ですが波線ルートです。

一体どんな道かと思いましたがまずは急勾配にじゃりじゃり道が続きます。

気をつけていけばなんてことないのですが登りは相当きつそうです。

そこを過ぎると樹林帯。やや藪ぎみですが普通の樹林帯です。

最後は沢ゾーン。

事前情報では渡渉が大変とのことでしたがそこまで大変には感じませんでした。おそらく川の状況にもよるので渇水状態の今はEASYモードだったのだと思います。普通に石の上を伝って渡渉を何度か繰り返しました。途中見た目には分かりづらいのですが滑りやすい石もいくつかあったので注意は必要です。

 

さあ、噂の高天原温泉です(300円)。

土曜日でしたがこの時間まだ貸切状態でした。素晴らしい。

当然石鹸やシャワーはありません。

 

いい天気になりました。

 

続いて湿原、樹林帯を抜け岩苔乗越へ。

途中水晶池がありましたが枯れてましたね・・。

樹林帯を抜けたあたりからは水晶の稜線がきれいです。

岩苔乗越に向かう道からは薬師岳がきれいに見えます。

乗越からは祖父岳(たぶん)がきれいに見えます。

さて、この日のラスト黒部源流経由で三俣山荘に戻りました。

三俣山荘付近は夕方からガスってしまったためこの日も鷲羽はみえず。

 

4日目。

テントを片づけて4時ごろ三俣蓮華岳に向かいます。

この日は最高の天気でした。三俣蓮華岳からは槍、笠ヶ岳、黒部五郎、薬師、水晶、鷲羽、双六全て見えました。

ご来光。

 

笠ヶ岳

 

槍ヶ岳

 

薬師岳

 

また笠ヶ岳

 

美しい。最高ですね。

さて双六経由で新穂に下山です。

稜線の景色が最高です。

双六から鷲羽。

 

最後はやはり鏡平で甘味に舌鼓。こいつは欠かせません。



 

 

笠ヶ岳

登山日

2023/07/29~2023/07/30

 

レポ

前日金曜日の夜22時に深山荘近くの無料駐車場に到着し車中泊しました。自分が最後の一台で満車状態です。

 

翌日は4時前に出発です。新穂高ロープウェイから1時間ほど林道を歩きようやく笠新道入り口です。笠新道はみんなしんどいと言いますが実際しんどかったです。最初から最後までずっと急登が続きます。次はできればテント担がないで小屋泊で行きたい。景色はなかなかきれいです。最初の樹林帯は流石に木々の中ですが森林限界を抜ける前には焼岳方面の景色は割ときれいに見えてきます。

 

杓子平に着くともう一段階景色が変わります。ここまで来るとようやく尾根の反対側(=笠ヶ岳稜線)の景色が眼前に広がるんですね。疲労感はすごいですが景色は最高です。疲労もあり杓子平から笠新道分岐(=稜線)が一番しんどかったよう思います。

笠新道分岐まで来ると笠ヶ岳山頂への稜線が最高の展望を見せてくれます。ただしゴール(笠ヶ岳山荘)までの道のりは遠いですしアップダウンも結構あります。

今回はテント泊です。笠ヶ岳目前でようやくテン場です。例年テント場に水場があるらしいのですが今年は枯れているそうです(事前に聞いていたため今回大量の水を担いできました)。

なので水の販売は一人1ℓまででやってきたらしいのですが直前に荷上げがあり一応ペットボトル(500mlくらい?)の水を複数購入可能になっていました(ただし1本400円くらいだったかと思います)。私はチョコとコーラを購入。

 

テント泊でもトイレは小屋を利用するため少し歩きます。片道5〜10分というところでしょうか。少し不便ですが致し方なし。

 

テン場から山頂は30分程度。テン場と稜線が良く見えます。

 

翌日、日の出を山頂で迎えました。南ア北ア全部見えます。

 

 

2日目は弓折岳と鏡平を経由するルートで下山しました。

 

 

 

稜線の景色は最高ですがアップダウンは大きいです。とくに大ノマ岳手前と弓折岳手前が辛い。



鏡平が見えた時の安堵感は格別です。コーヒーフロート最高・・。

白馬岳

 

登山日

2023/05/20~2023/05/21

 

レポ

7:30頃猿倉荘からスタートです。駐車場はこの時点でまだ余裕がありました。猿倉荘には売店等はありません。トイレはあるので安心です。

登山口から登り始め最初は樹林帯の中を歩きますがすぐに林道に抜けます。林道を歩いていくと鑓温泉ルートと大雪渓ルートの分岐があります。今回は大雪渓経由で白馬岳ですので右に向かいます。林道は平坦な道が続き白馬の山並みと新緑の景色がとても美しく気持ちよく歩けます。途中川の上を雪渓が覆っているところを渡ったりします。足跡は雪の上に残っていましたがなんとなく怖かったので水の上を渡渉しました。

しばらく平坦な道を歩くと少し道が険しくなってきますがその道も長くなく突如雪渓が出現します。ここから1,200m程ひたすらの雪渓歩きです。日差しの反射が強く日焼け止めとサングラスは必須です。最初は傾斜が緩いですが徐々にキツくなって行きます。アイゼンは前爪が使えた方が楽だと思います。ピッケルはなくてもいけますがあった方が楽だと思いますし滑落への保険にもなります。事前情報で落石が多いと聞きましたが本当に多いです。落ちている岩も多かったですがこの日もちょくちょく周りからガラガラと岩の崩れてくる光景が見えました。ヘルメット必須です。頂上宿舎が見えてこれば稜線はもうすぐです。

稜線に出ると一気に展望がひらけます。左手に白馬三山と立山、正面に旭岳、右手に白馬山荘が見えます。白馬山荘まではもう雪はないのでここまできたらついたも同然です。

山荘から白馬山頂はすぐそこです。荷物をデポれば15分くらいで着くかと思います。

雪もないので楽々です。この日は1日雲海が立ち込めておりとてもきれいでした。

白馬山荘から白馬三山側に向かい右側には旭岳が間近に見えます。波線ルートになっているのですがとりあえず行ってみることにしました。この時もそうでしたが雪がある時は真っ直ぐ山の方へ向かっていけばいいような感じでした。途中からは足場の緩いガレ場になっていて確かにだいぶ歩きづらい感じがしましたが、そこまで大変には感じませんでした。後で調べてみたのですが夏場は規制線が貼られていたり、西側に回るように言われたりとちょっと事情が違うようです。ちなみに旭岳から見る清水岳稜線の景色は最高です。

 

白馬山荘のご飯はハンバーグカレーです。ハンバーグめちゃうまでした。

夕刻になると白馬岳の周囲がきれいに照らされます。

星はとてもきれいでした。

2日目は3:30の出発です。白馬三山経由で下山します。杓子岳への稜線にはやや残雪がありました。アイゼン無しで通過してしまいましたが雪が締まってましたし坂の下は崖になっていて危険でしたのでアイゼンをつけてもよかったかもしれません。杓子岳からは白馬岳の稜線が見えます。

 

杓子岳を抜けると次は白馬槍ヶ岳に向かいます。この稜線は雪はありませんがやや登り返市が大変です。この日厳しかったのは風です。気温も低く爆風のせいで体温がどんどん奪われて行きました。山頂の景色は非常にきれいでしたが長くとどまるのは厳しくすぐに退散を決めました。帰りは鑓温泉経由で帰ります。

白馬鑓から槍温泉まではひたすら雪渓を降ります。見渡す限りの雪原を下っていく道は圧倒的な爽快感です。温泉に近づくにつれ傾斜のきつい部分が出てきます。ここはアイゼンに加え滑落に備えてピッケルがあった方がいいかと思いました。

温泉から先は道迷いに注意です。猿倉荘から上がってきた人たちは道がわかっているようでしたが、白馬鑓から降りてきた私にとっては非常に迷いやすかったです。バックカントリー組がつけたであろう跡を辿っていくと大体が谷の底に向かってしまいますが歩きの正解ルートは基本的にトラバースになります。この日も2回ほど道を間違えて登り返すことになりましたが非常に体力を奪われました。初めて行くなら地図と睨めっこ必須です。

全体を通して天気が良く非常に気持ちよかったです。ただ鑓温泉ルートは思いのほか道に迷いやすく、迷わなくても登り返しがありかなり大変な印象でした。延々と続くトラバースはかなり気力を持ってかれたように思います。それでも白馬の稜線は美しかったのでやはりいい山なのだと思います。

甲斐駒ヶ岳

 

登山日

2023/03/04~2023/03/05

 

レポ

尾白川渓谷駐車場に車を停めました。

駐車場はそこそこの広さで十分余裕がありました。(6:30頃)

この時期だとそもそも登山人数が少ない気がするので夏場はもっと混んでるかもしれませんね。駐車場から竹宇駒ヶ岳神社まで数分舗装路を歩きます。

神社の左側から吊り橋を渡ると本格的な登山道です。

序盤からそこそこの傾斜があります。

駐車場でガイドツアーの声が聞こえてきたのですがこの日は登山道の状態はかなり悪かったみたいです。雨の後で登山道が川のような状態になったあとそこが凍ってるとのこと。

 

聞いた通り最初は写真のような残雪道が続きましたが途中から氷の上を歩くようになります。黒戸尾根の前半は切り通しのように登山道が窪んだ地形が多く水が溜まりやすいように思いますがそのせいか雨水が集まりやすいのでしょう、登山道がそのまま川が凍ったようになってました。あと土に見える場所でも土がそのまま凍っておりとても滑りやすいので注意が必要でした。

この日は序盤からアイゼン着用しましたがアイゼンもなかなか刺さらないくらいカチカチのすべすべ・・。

刃渡りから刀利天狗はそこまで怖いところはありません。

そこは雪が少ないせいもあるかも?

その後一度下り道で標高を下げると今度は急登の連続。

鎖と梯子が延々と続きます。雪で階段が埋まっているのでアイゼンをキックして前爪かけないと危ない感じがします。

急登が続きます。結構続きますがこれが楽しい。

ここを超えれば本日の宿、七丈小屋です。(12:30頃)

小屋で昼食を食べます。軽食はカップ麺のみ販売、

飲み物はホットココアやホットジンジャーなどがあります。

とてもありがたい。

ただ、この後の行動を鑑み昼飯はここでは食べてません。

休憩して13:30ころ。体力的には割とヘトヘトでしたが天気が良さそうだったので山頂へ向かいます。この時間からだと山頂までは雪壁に張り付いて登るルンゼがあり雪が緩いと難しい可能性がありますが様子をみつつとりあえず行ってみます。

 

冬、小屋の先は雪道の直登です。

夏場はやや右回りにトラヴァースしますがそちらはハズレ。2月にそちらに向かってしまった人がいて滑落事故で亡くなられたとか。

雪道は深めで直登はなかなかにこたえます・・。数メートル登って休むを繰り返します。この日はトレースがありましたがラッセルが必要な日は大変そうです。

8合目を超えると勾配はそこまで大変ではなくなりますが冬場は道間違いに注意が必要そうです。

稜線を進んだ先に岩場がありますが右に巻かなければいけません。ここはトレースがないとかなり危うそうです。ここを超えるとルンゼです。アイゼンの前爪とピックをしっかりとさしながら登ります。雪が緩いかと思いましたが意外としっかりしていたのでそのまま登ります。ルンゼを登ると有名な2本の剣です。

ここまできたらあとは山頂まで難しいところはありません。

とはいえ傾斜はあるので足を滑らせるとただではすみません。注意して進みます。

そして山頂。

かなりヘトヘトな状態からですが小屋から山頂まで大体2時間ほど。

時間としては15:30ころでした。

小屋の夕飯が17:00なのでそれまでに戻ります。

 

2日目です。

 

4:30ころ。天気が良さそうなので再び山頂に向かいます。

核心となるルンゼも昨日と違い雪が締まっています。

安定している反面ピックとアイゼンが刺さりにくくなっています。

集中を切らさず登ります。

 

半日ぶりの山頂です。

朝日を浴びた南アルプスと雲海がとてもきれいです。

 

写真を撮って下山します。

帰りもルンゼは注意して降ります。ここで落ちたらまず助からないでしょう・・。

まずは小屋まで。小屋ではもう飲み物の販売が始まっていたのでホットココアをいただきました。

 

下山も長い道のりです。凍った道は下の方がよく滑ります。

黒戸尾根は3大急登なんて言われていますが個人的には傾斜より距離の方がしんどい感じです。平坦な場所が少なく、ずっとそれなりの傾斜を登るか降るか、それを5時間となるので・・。

 

駐車場に着いたのは13:00ころ。お疲れ様でした。

登りごたえ抜群。景色も抜群。

登山道には石仏が並び、修験の雰囲気を味わえます。

強者はここを日帰りで登るそうです。

 

いつか機会があれば日帰りで行く日が来るかもしれません。

西穂高岳

登山

2023/02/04~2023/02/05

 

レポ

ブログ開設からだいぶ前の登山なので簡易レポです。

 

1日目

 

朝イチでロープウェイを使い登山口へ、9:40頃登山を開始しました。

小屋では距離は短いですが急登が多かった印象です。

10:40頃小屋に到着です。一年ぶりですが見事に雪に埋まっていました。

こういうのが見れるのは雪山の楽しみの一つですね。

1日目は天気が荒れ気味。到着は早かったですが小屋でのんびりすることにしました。

 

2日目

 

小屋を5:30に出発です。

天気は素晴らしいですが前日の雪でトレースが消えておりラッセルが必要でした。

 

実のところ独標の登りで迷いかけました。トレースがない状態は初めてだったのですがなかなかに分かりづらい道でした。(ここは夏道と同じはずなのでちゃんと覚えてなかったのが悪いのですが・・)

 

尾根に対してやや右側から鎖を辿るのが正しい道なのですが逆から登りかけて危ない状態になりかけました。こちらはとっかかりになる雪壁もないルンゼになっててとても登れません。怖い怖い・・。

 

日の出前、6:10頃に独標到着です。

黎明がとても美しい。

美しい景色を後にし山頂へ向かいます。

山頂への道すがら日の出を迎えます。雪煙が美しい。

この道を歩いてきました。チャンピオンピーク手前。朝日に照らされた稜線が美しい。

チャンピオンピークから山頂方面を眺む。

ピラミッドピークを超えていきます。

振り返ると美しい稜線。ここを歩いてきたのか・・。

山頂手前は難所です。張り付いて登るタイプの雪坂になります。

しっかりとピッケルとアイゼンを突き刺して進みます。

8:00頃山頂到着です。穂高連峰が目線まできているのが最高に気持ちいい。

歩いてきた道を見下ろすと稜線を見下ろす高度感に感動を覚えます。

写真を撮って帰ります。

難所は下山の方が注意が必要。

集中力を切らさないよう気をつけて帰ります。

 

小屋を経て11時頃ロープウェイ着です。

ロープウェイ中間駅のパン屋は絶品なのでとてもオススメです。